避難防災袋の完成
3月になると防災を意識することが多くなります。周辺国も緊迫していますし、いつなんどき避難という事態になるか。
避難防災袋を作った顛末のラスト記事をUPします。
- 避難防災袋の完成
- 避難防災リュックは無縫製の防水の箱型がいいぞ!
- 知らない場所で大量の細かいものを出し入れと店仕舞をする必要のある営業と実践
- 箱の中にフォルダ分けするGmail方式のリュック
- 何故 100均の透明ソフトケースなのか
- 一つ目のケースはナイロンもの
- 2つ目のケースは中ぐらいの細々したもの
- 3つ目のケースは小さく細々したもの
- 食料と水を忘れずに
- その他、大事な貯水袋、充電できるライトなど
避難防災リュックは無縫製の防水の箱型がいいぞ!
以前、リュック一択ということを書きまして、そのリュックはワークマンで売っているMORRITO(モリト)無縫製の防水のものがいい、で記事は終わってました。
まず、軽い。そして防水なので、水入れに代用できる(実際確かめてみました)こと、くわえてそれが仕切りのないポケットのない大きな箱型であること。
それには訳があります。
整理して分かりやすくものが入れられやすいんです。
知らない場所で大量の細かいものを出し入れと店仕舞をする必要のある営業と実践
私の過去数年の仕事、似顔絵の席描きイベント(家でなく出張先で絵の具と机を広げて営業制作)に従事していて工夫して会得した方式です。
戸外まで大荷物を運び、ぜんぜん知らない場所に行き、天候や人の動き、予測しないトラブルも多い。色々な画材や道具をいかにコンパクトにまとめ、かつ取り出しやすいか、そして仕舞いやすいかがキモでした。だって現場に到着し、すぐお客さんがいたら、時間との勝負です。素早く道具を広げて営業しないと仕事にならないのです。
大量の多岐にわたる細々した道具をイチイチ考えながらチマチマ出し入れしている時間なんて全然ない。その上、業務終了したら、脱兎のごとくしまって帰らなくてはならない。
アレコレ整理整頓に細かく気を取られたら本業の作業に支障がでます。
脳も身体も疲れないように荷物を軽くし工夫して自分を守ること。
困難な状況で本領をいかに発揮できるか。荷物と道具の作り方入れ方持って行き方次第で、左右されるサバイバルスキル。
このやり方こそが究極の屋外に持っていく荷物の整理整頓術だと断言します!
トヨタ式ってよく聞きますが、同じ脳の仕組みに近いんじゃないか。
持ち運びのリュックに作りつけのポケットが多いものがいいように思うでしょう?でも後でいざ使うとき、それはそこに何が入っているかどうか覚えていないものなのです。で一生懸命探して出したあと、ことが終わればそこに同じようにしまえますか?私は絶対無理です。
ましては使う予定があまりない(まあめったにないでしょう)防災カバンのポケットにあわせてアレコレ入れても結局、更新しずらく整理しにくい。
無意識に必要なものをすぐ出して、かつ無意識に正確に元に戻せるシステムにしなくてはいけない。
この方式以外ありえません。このやり方で数年、戦場のような仕事を乗り切りました。避難場所ではないので、また違う困難もあるでしょうが。臨機応変のスキルに対応できる荷物の入れ方です。
ぜひ試してみてください。実践力はんぱないです。
シンプルなやり方なんですが、膝を打ってもらえるはずです。
詳しく説明します。
箱の中にフォルダ分けするGmail方式のリュック
箱型リュックに加え、ぜひ用意していただきたいのがコレ▼です。
ご存知ですね?これ。
よく見るあの100均で売っているファスナーつき透明の平たい袋です。
色々なサイズが売っています。
その透明ファスナーつきの袋を大ざっぱなジャンルに分けて 防災グッズを入れていきます。
これにポンポン入れる。なるべく縦に。
メールでいえば、Gmailの方式です。今でこそ、みんな使っていますが。昔はメールの整理術の専門書が出るほど、みなさん四苦八苦していました。ざっくりしてて整理整頓の努力がいらないグーグルのメール。そのシステムが革命を起こしたのです。
来たメールは大きなサーバーにすべてほり込み、深く考えすぎない。ざっくり重要なものやジャンル別にフォルダ分けするのが一番いい。脳に負担がかからない。
つまり箱型の大きなリュックがメールサーバー、フォルダがこの透明な袋です。
この方式、Gmailもそうですが、大ざっぱな分類で許容量が多いということなんです。イチイチ厳密に分類するのではなく、大きく大胆にかつ正確にほおりこみやすく取り出しやすい。さらに大ざっぱに元の場所に戻しやすい。
何故 100均の透明ソフトケースなのか
とても入れやすく、美しく、見やすい。外から丸わかり。透明で外から何が入っているか分かるというのはすごいことです。
家事の整理整頓が得意な主婦の方には納得していただけるかと思います。
ケースを上手く使うが、細かくしすぎず、かつ何がどこにあるのか細かく第三者に説明しなくてもいい。一見して誰にでも分かる、という分類の仕方です。
防災袋を使うはめになった場合、時間を争うでしょうし、天候不良かつ狭い困難な場所だろうし、精神状態もたぶん普通ではありません。防災袋なんて年に一度見るか見ないかだし、使用時に何をどこに入れたなんて覚えているわけがありません。
いざというとき何が入っているかザックリ分かることほど助かることはないでしょう。
これが透明でなければアレはどこに入れたっけ?と探し回ることになる。防災時に急いでいるなら、それが体調、命に関わる事態かもと想定できます。
袋に入れ終わったら、こういう簡単なメモ書を外から見えるように入れておきます。透明なのでザックリ中を推察、内容をメモで確認できるうえ、使ったあとも仕舞えるし、あとから補充するのにも役立ちます。
それをこの箱型の袋に立てて入れていきます。サイズはぴったりです。B4がうまいこと入ります。
入れ終わったらクルクルと巻いて、しまえます。
どうです?すごいでしょう。入れるのも出すのもストレスが全くありません。
リストを載せておきます。何を入れるかは家庭のメンバー(子供さんや要介護者がいる)などによって違うかもしれませんが参考まで。
うちは夫婦二人なので、万が一バラバラに逃げることになっても1週間くらいなんとかできるようなリストアップにしています。
袋は3つ程度です。必ずこの分け方ってわけじゃなく、単に家にあった透明ケースがそれくらいだった。大きさとか入れやすさとか。そこは適当。あまり厳密にしても意味ないです。単なる「フォルダ」なので。
一つ目のケースはナイロンもの
一つ目は「レジャーシート 透明ごみ袋 保温シート ジップロック 簡易トイレ 除菌クリーナー 黒ゴミ袋 整理ナプキン」のsetです。
・レジャーシート 濡れた土の上や道路で休むことを想定
・透明ごみ袋 これ、頭から被って逃げるときに便利 前を見ながら雨風や毒ガスや粉塵をよけられる
・保温シート▼
身体を包むと保温してくれるアルミの大きなシートです。手の平サイズに小さくたたんだものが売られています。
・ジップロック 何か役立ちます。たぶん。汚物入れて捨てられない場合も。
・簡易トイレ これは絶対不可欠。避難話を読んでいると、トイレと水が一番大事だとの声が多かった。女性なら簡易トイレは多めに準備すべし。だって立ちションできませんから。
・除菌クリーナー アルコール除菌できます。筒形のも売ってますが取りだしにくく、一枚のサイズも小さい。セブンイレブンの除菌クリーナーならボリュームがあるので身体も拭けます。
・黒ゴミ袋 被ってウンコしたり着替えたり、カッパにしたり、人目をよけたり、色々使えます
・生理ナプキン 生理になったとき必要ですし、ケガをしたときの止血に使えます。上からガムテープでぐるぐるしたら立派な応急処置です。
このセットを入れた袋の外側に向けてメモを入れておきます。そのため出したいときにすぐ取り出せるのです。もちろんメモがあるから、使い終わったらメモのリスト通りにそこにしまえばいいのです。
2つ目のケースは中ぐらいの細々したもの
「なわ 軍手 メモ ペン 靴下 タオル2 おはし匙 カッパ エアー枕 簡易寝袋」のsetです。
・なわ なんで要るのかよく分かりませんが、売ってるすべての防災袋に入っていたのでいるんでしょうから一応入れます。
・軍手 同上。泥の上を手で登ったりするのかな。
・メモ・ペン▼
これは市販の防災セットに入ってませんが、絶対にいると思います。紙が避難所に豊富にあるとはとても思えません。
連絡したり連絡された重要事項をメモしたり。究極には「SOS」って大きく書いておく場合もあるでしょう。
一番右の色鉛筆のようなのはダーマトグラフといって、油性のもの。石やガラス、セメントにも書けるガテン系の人が使う便利文具です。紐がついていてクルクルと芯を出せるので、削る手間もありません。赤がいいかと思ってますが、緑が余ってたので、これでもよかろう、と。

三菱鉛筆 色鉛筆 油性ダーマトグラフ No.7600 12色 K760012C
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・靴下 足が濡れて履き替える事態は想定できます。ひとつ丸めて入れておきます。使い古しがいいです。新品だと履きずらい。
・タオル2 上記と同じで古いのがいいです。雑巾寸前の古いのを私は入れてます。
・おはし匙
タオルにクルクル巻いて折れないようにしてます。ひとつあれば何度も使えます。汚いなと思えばウェットティッシュで拭けばいいのではないか。
・カッパ いるでしょうなあ。100均で売ってます。
・エアー枕・簡易寝袋 この二つはあってもなくてもいいけど、100均であったし、大して場所を取らないので入れてます。
3つ目のケースは小さく細々したもの
小さいものばかりを入れてます。 「耳栓 ピンセット くし バンドエイド ほうたい ドライシャンプー 綿棒 傷スプレー ホカロン 裁縫道具 カッターナイフ ハサミ ティッシュ 紙パンツ 歯ブラシ マスク スマホの充電ケーブル」のsetです
これらは昔買った防災セットに入ってたものを引き継いでいます。なくてもいいかな?なんてものもあるんですが(裁縫セットなど。ガムテープで巻いとけ、とか思うので)
ライターは小さいですが外しました。万が一壊れて火事のもとになったら嫌なので。火を起こしてたき火をする必要性はあるかもしれませんが、そんな状況はちょっと危ない。利より二次災害の危険のが大きいのではないか。レトルトおかゆなどの防災用食料は不要だと判断し、入れてないので、お湯を沸かす必要もなし。
・耳栓 私はアスペで聴覚過敏があるので寝る時必須。
・ピンセット 以前の防災袋に入っていて場所を取らないので入れました。棘が刺さったら抜くくらいかな。でも暗い場所では使えないよね。
・くし 髪をとく必要性があるのか。私は外見を気にしないのですが、周りの人が気にするだろうw
・バンドエイド いりますね。これは。
・ほうたい ガムテープで代用できそうですが、軽いので一つ入れておきます。
・ドライシャンプー▼
これも前の防災袋からの引継ぎ。大きなボトルが邪魔だったので、小分けして1回分くらいにカサを減らしました。髪など洗わなくても1か月くらい平気ですよ。臭いだけで。使い方をメモって貼っておけばいいでしょう。
・綿棒 これも使うのかな。使い道がよくわからない。。
・傷スプレー これは要るでしょう。アルコール除菌クリーナーでもいいような気もしますが。大けがしたらスプレーが良いだろう。
・ホカロン 寒いといりますね。
・裁縫道具 不要だと思いますが。針に糸を通したり細かい縫ったりしている暇はないんじゃないか。破れたらガムテはっとけと。普段より苦手でしなれないことは避難所ではもっとしません。
・カッターナイフ あるといいと思います。段ボール切ったり。
・ハサミ 同上
・ティッシュ 鼻をかんだり。ウンコのあとお尻拭いたり。除菌クリーナーでも代用できますが、拭いたあと火を噴くでしょうからw
・紙パンツ これも前の防災袋の引継ぎ、こんなん穿く人いるんでしょうか。ごわごわしてかえってメンドクさそうです。替えの下着がいるなら使い古しをいれとけばいいのではと。ホームレスの人だってそんなに下着替えてないでしょう?パンツ履き替えないと死ぬわけじゃないと思います。
子供さんがお漏らししたら履かせてあげるといいのかも。
・歯ブラシ 口が臭くなるのは嫌ですからね。これはビジネスホテルで余ったのを取っておいて使うのがいいです。あと、自分の使い古したのでもいいのでは。
・マスク 必須 粉塵よけや風邪や伝染病防止にいる。
・スマホの充電ケーブル 充電できる懐中電灯につなげることができます。
食料と水を忘れずに
最後に大事なもの、食料と水です。
水は500ml2本程度じゃないでしょうか。
水は大事なので沢山持ちたいのですが、一番重いのが水です。リュックには500ml2本程度が限度です。
家の倉庫には備蓄用に2リットル6本あります。
食料は、防災食品も色々食べてみましたが、正直、あんまり美味しくなかったんですよね。。。
一番いいのはカロリーメイトとの結論です。軽いし、美味しいし、食べるのに何の準備も道具も要りません。立ってでも片手でも食べれます。カロリーもしっかりあります。
羊羹は重いので考えたいところですが、
この井村屋の防災用の「えいようかん」は一箱(5本入り)入れておきたいものです。
何故なら箱の後ろの側に、災害伝言ダイヤルの使い方が出ているからです。
気が効いているうえ、美味しい。さすがの井村屋さんです!
食品や水は、日持ちする防災用が売られていて、この「えいようかん」も賞味期限が長い。
カロリーメイトも防災日持ちのする専用が売られていますが、実は賞味期限は2年程度なんですよ。
私は防災用でなく普通のカロリーメイトを入れることにしました。
何故なら防災用のカロリーメイトは割高だし、普通のカロリーメイトでも1年くらいもつからです。もっと過ぎてもたぶん腐りません。ドラックストアで安売りのときに買っておいた方が得です。
たとえば毎年、震災日の3月11日などに食べて入れ替える、と決めておけば意識も高まります。
自己責任ですけど、羊羹も水も賞味期限けっこう超えても大丈夫ですよ。コンビニやスーパーで売ってるもので十分です。
▼あとはジャンル分けSET袋に入れない、リュックに直接ほうりこんでおくもの
その他、大事な貯水袋、充電できるライトなど
ウォータータンクも入れておきます。水の確保が一番大事です。
アイリスオーヤマ製が安くて良さそう。

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ガムテープとプラカップ。ガムテープは必須だと考えてます。
▼手回しで使用できる懐中電灯。サイレンやラジオ、携帯電話スマートフォンも充電できるタイプがおすすめです。
スーパーの袋もあれば便利です。▼軽いので1つくらい入れておくといいです。
どれもこれも100円均一で買えたり家庭で普段使っているものがほとんどです。
靴下やタオルなどは使い慣れているものの方が断然いいと思います。(新品だと水をはじいて使いづらいし予想しないトラブルもある)
なのでオリジナルの避難防災袋を作る方が市販の防災用品セットより合計はずっと安くつきますよ。
内容や構成は各家庭によって違うことでしょう。それぞれの性格や特性に合わせて考えて「チョイスする」というのが大事なんじゃないか。
あれもこれもって思いますが、究極に軽くするカサを減らす、というのも大事です。逃げるためには体力温存やスピードのため少しでも軽くしたい。もうちょっと来年は減らしてみます。
たとえば私は外見や清潔感がさほど気にならないたちなんですが、気になる人は用品をこだわって選ぶのもありです。これがないと絶対ダメ!というのとか。例えばこのアロマオイルが好きではずせない、とか。ラベンダーって止血とかにもいいんでしたっけ?
子供さんや家族とリストを一緒に考えれば、避難のシュミレーションの練習になるでしょう。道具や用品も大事ですが、いざという時とはどういう時か、その時がきたら、何がどうなるのか、どうやって逃げるか、どうやって自分の身を守るか、ということを想像してアレコレ考えるのが大事なんじゃないかと。
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