向かいのオバちゃんは見た
たぶん、向かいのマンション、Airbnbしてますね~
お向かいのマンションとの距離は約10mくらいで、一車線くらいしかないです。
めっちゃ中の人と目が合うんで、薄いレースカーテンしているんですが。ときどき忘れて開けておくんですね。
中の人がある日、金髪のおっさんだったことがあった。
こりゃヤバいわ、何かのアジトなんだろうか
と思っていたら、次の日はキレイな女性、その次の日は赤ちゃん連れのおばあちゃんがベランダに出ている!
いくら私がオバちゃんでも、家政婦をミタ的にいつも向かいに興味津々で見ているわけじゃないですよ!そりゃま多少な下世話な気持ちはないではないですが。
ベランダに出てくるんだよお 見たくないけど見えちゃう
入れ代わり立ち代わり違うキャラがいるんですわ。
あ、みんぱく、エアビーアンドビーかあ
どういうお向かいなんだろうなあ、考えてたら、あ、営業時にお会いしている外国のお客さんと似ていると気が付きました。
民泊、いわゆるAirbnbというやつですね。あれ、見たことあります?一見普通のマンションなんだけど、中のインテリアとか超ステキなソファーやシーツを使っているとこも多くて。外国の人でなくても泊まってみたくなります。
たぶん、違法なのかな、と思うけど、最近京都は緩和されたというし、よくわかりません。京都観光の外国人向け宿泊先は今、とんでもなく需要があるので、所有マンションがあるなら、下手に賃貸に出すより、民泊がいいですよね。
向かいの人々、欧米人らしき人もいましたが、ほとんどアジア人、中国の人っぽいです。
旅先ではじける人々
アジア人なんだけど、どこか違う、日本人の入居者じゃないんじゃないか。
一言で言うとどこか浮かれている感じなんです。
日本人がしないようなスットンキョウな恰好(すいません。たぶん大陸的なノリの色合いの服だとか髪型だとか)なんですよ。日本人だと、金髪とかなら=オラオラ系ヤンキーって思いますけど、彼らは普通のおっちゃん。この旅行のために気合を入れて金髪にしてみました!という風情でかわいいのです。
例えば、金髪にピンク色メッシュが入ったオジサンがサングラスをして、髪が尻まであるような美女とベランダでコーヒーを飲みながらチューするとかね。
目を覆いたくなるような旅行先でのアバンチュールを楽しんでいるのだった。
そりゃ私も新婚の頃、南紀白浜のバルコニーで普段着たこともないバスローブを羽織ってトロピカーナを飲んだりとかうっかりしちゃったことがあるのね。
今思い出すとこっ恥ずかしくてうああああってなるんですけど
旅先だからハニームーンだから非日常だからこその気持ちの高まりってあるじゃないですか。
たとえば、京都の真ん中の烏丸御池に、一泊5万円以上する高級旅館がいくつかあって。有名な老舗ばかりで、中の調度品は美術品ばかりとか。
そうだ京都行こう
その高級旅館は、東京のお金持ちさまがた、おセレブ、有名人の不倫カップルとかお忍びで来ていることで有名です。
不倫、京都旅行!といえば、道ならぬ恋で燃える!はんなり悲劇的に降る細雪!谷崎純一郎や渡辺純一の世界!というものですが、
京都人からしたら近所のその辺のそういう通りじゃないですか。朝にはゴミ回収くるし、一筋向こうのオタク向け本屋ではBL同人誌売ってるしとか。どこが非日常やねん、と思うんですが。
旅館の方々はそこを超絶異次元非日常京都世界に作り替えるように審美眼や接客を研ぎ澄ませて、演出しているわけなんです。きっと入ったら、その旅館のすぐに止めてある従業員の自転車なんて微塵も見えないようにしているはずです。掛け軸、絵の一幅のような窓や庭、縁側に仕立てているのです。一切日常の仕事や家族や家事なんて思い出さずにすむように。
今や、民泊、一般のマンションの中も趣向を凝らして、素晴らしい空間が作り上げられているのでしょう。
京都に新婚旅行、よかったね、お幸せに、とグヘグヘ祝福するしかないです。