おもしろかったなあ。半沢直樹の最終回
最後、
そこで土下座をさせるのはやめろ。やりすぎや
…と全国民が思ったに違いない。これぞ倍返し。
猿かに合戦とカチカチ山の違い
今週の土曜だったか、日本昔噺のアニメをやっていた。「猿カニ合戦」
内容は誰もが知っているでしょうが、一応リンク張っておきます。
原作は、殺し合いなんですね。しかし、アニメでは、違う筋書きだった。最後、悪者の猿は殺されない。泣きながら山へ逃げてしまう。
さる君も悪いことしなければ、また仲間に入れてあげるよ
などとカニたちは言う。なんじゃこのナマぬるいラストはw
現代の傷つきやすいお子様たちへのトラウマを考慮しているんでしょう。が、このラストは秩序さえ乱さなければ排除されませんよ、という教訓めいたものがあり、これはこれで教育に悪い気がしますが…。
どちらのラストにしろ「さるかに合戦」は後味があまりよくない。栗・うす・カニの集団で結託して猿に復讐するせいでしょうか。猿をやっつけた最終実力者は「うす」ですが、そこにカニの子供・栗(笑)という弱者が便乗して猿いじめをしているように思えるのです。私の考えすぎでしょうか。弱いものも強いものも力を合わせて頑張った!仲間ってすごい!と思うべきなんでしょうが…
昔読んだ「カムイ伝」で、犯罪者に対して、農民の集団が海にくくりつけ一昼夜置いてカニの餌にさせる、というシーンがあった。それを彷彿としたのです。「倍返し」というより「制裁」をイメージさせる。しかし弱者が強者に倍返しするには、集団で結託して「制裁」を加えるしかありません。
それに対してカチカチ山は実にすがすがしい
「かちかち山」は、悪い狸に対して、正義のうさぎが知恵や色気を駆使して、復讐を企てる。背中に火を付けるだの、泥の舟だの、バラエティに富んだ倍返し、10倍返しがあります。
うさぎ対たぬき のガチンコ勝負、ラオウ対ケンシロウのような正々堂々とした闘いがそこにはあります。
…しかし、原作を読んだら、狸はじいさんに「狸汁」にされそうになってたんですね。それは、狸もじいさんを殺すよ。この物語は報復が報復を産む典型なのかもしれないですね。
ハムラビ法典は合理的
あの有名なハムラビ法典。目には目を!というフレーズを教わったのは中学校でしたか。
当時はなんと恐ろしい法律よ…と思ってましたが、
喧嘩両成敗となり、シンプルで良い法律ですね。
子供が起こす凄惨な事件が多いですが、彼らは未成年ゆえ、決して死刑にならない。被害者家族の恨みはつのります。
ハムラビ法典ではどうなるのでしょうね。倍返しでないところが、ハムラビ法典はすごいとこなのです。復讐の打ち止め、ということです。
このハンムラビ法典のありがちな誤用を拝見すると、分かりやすく書いてあります。
最近、週刊イブニングで、このハムラビ法典をテーマにした漫画が出ていますが、面白いですよ!
花さかじいさんの素晴らしさ
そこへいくと「花さかじいさん」の人間のできたことよ。大事な犬を殺されてもじいさんは、復讐をくわだてない。最後に枯れ木に花を咲かすとは!
隣国とアレコレあっても、倍返しの応酬合戦は嫌ですねえ。どうか花を咲かせてまわるようなオリンピックになりますように!
(花さかじじいは、暴力や復讐のシーンは一切ない代わりに、何かというと小判が出てくる。しつこいくらいに。良い人ぶってるじじいが金満な感じで身も蓋もない「結局金が幸せなのか…」という結末ですが。)
私も亭主に意地悪言われたら、つい倍返ししたくなります。が、そこをグッと堪え美味しいものを作って喜ばせたいものです。けれど、私の料理は凝れば凝るほど、ひどいことになりますので、結局悶絶させるはめになり倍返しになってしまうのが、悲しいところです。