大阪のゆるキャラどうした
ゆるキャラに飽きてきた…
さすがにこうまで各市町村、各企業がキャラクターを打ち出してくると、意味不明な完成度の低いものもあり、不気味な空気が出てくる。少子化、きな臭い外交状況、経済も技術も斜陽になってきた日本社会で、薄ら笑いを浮かべて踊るヌイグルミたちよ…
大阪府ゆるキャラ多すぎ 45体乱立…エースは不在 大半 ...
大阪は特にヒット作がない。なのにキャラが多すぎる。ワシがワシが、儲かるなら、やらなきゃソンソン!とばかり増えるキャラクター。先日も役人的な人と話していて「うちも作ったほうがいい?ですかね」なんて発されて危うく吹き出しそうになった。作ったら儲かる、皆あるからうちも、なんて横並び同調の行政態度で、税金使われたらたまらんぜよ。
ゆるキャラに「しゃべれ」大阪知事が一喝 ふなっしーに勝てない
しゃべればエエもんちゃうって…。
京都の繁華街のキャラクター
なんて思いつつ、かわいい着ぐるみの「ゆるキャラ」に街で出会うとつい写真を撮ってしまう。
これはかわいい!!最近、京都駅の地下街ポルタが装リニューアルされました。そのポルタのキャラクター「ポルタん 」
ポルタがカタカナで、最後の「ん」が平仮名なのは、気が効いているネーミングです。「ん」が最後につくキャラは、かわいいですね。ヒットするキャラが多い。「ひこにゃん」「くまもん」とかね。
ゆるキャラは、やはり、ぬいぐるみがカワイイのが一番ですね。大勢の人が一緒に記念撮影されてました。ものすごいいキャラクターやと思います。
ゆるキャラのいいところ
先日、あの古田織部の漫画「へいげもん」を読んでいたら
関東よりも関西に「おかしみ」といった文化が根付いたような気がします。関東はやはり武士の東の国。「柔らかさ、滑稽さ」といった隙のある公家商人文化より、「粋、キレがいい」といった武家文化が東にはあるような気がします。
なので、キャラクター、特にゆるキャラは、関西より西、西日本にヒット作が多いですね。
あの「ふなっしー」は関東発ですが、「ゆる」というよりトンがった「芸人枠」ではないでしょうか。
「ゆるキャラ」という概念を打ち出したのは、あの、みうらじゅんさんですが
[みうらじゅん]「ゆるキャラ」の名付け親 きっかけは「所在なさげ ...
所在なさげなキャラクターたちが、生きやすい名前を考えないといけないと思って」と“ゆるキャラ”と名付けた
秀逸で素晴らしい概念です。やはり、東京はプロ的なデザインで作ってしまうので、「ゆる」キャラではないものが多いのだと思います。
所在なさげ
これが実は大事なキーワードなんです。プロの作るキャンペーンキャラと「ゆる」の違いはそこにあるのです。
地方自治体が少ない予算で作る、素人くさい、でも、そこはかとなく、可笑しみ、隙がある、それこそ「ゆる」であるキャラクター。みうらさんは、そこに新たな価値観を見出した。美術史デザイン史、美学の革命者として名前を残されることでしょう!
クールジャパンとか、漫画、コミックとは違うのだということを再認識する必要があります。そういう意味では「ポルタん」はイケてる企業デザイナーが作った「作られた」完成度の高い作為的商業的な「ゆる」であり、本物の「ゆる」キャラでないともいえます。上手すぎるからです。
これぞゆるキャラ
では何が本物のゆるキャラなのか。最近見れば見るほど悶絶するキャラを発見しました。
これは某交通機関が出しているポスターです。
「春の全国交通安全運動」が4月半ばまであるのですが
そのキャラクターがすごい。
その名も
「ストッピーくん」
踏切での事故を防止するためのキャラクター。
そうですね。踏切を無理して渡ろうとする車や人があいつぎ、ずいぶん事故が起こっていますもんね。
大切な告知ポスターです。
にしても…もうちょっと何とかならんのかっ!
と思うディティールです。
黄色と黒の踏み切りの遮断機を頭にかぶっている。目は、信号なんでしょうね…
そのままというか… なにより、可愛くない。
よくヌイグルミになれば、抜群に可愛くなるキャラクターがいるのですが、これは…きっと着ぐるみになってもあまり…
初期の藤子不二雄に出てくる一回きりで使い切るロボットのような、手足、そしてポーズ。
なんでやねん、と思う一方で、目を離せないミョウチキリンな力がある。これは、すごい魅力で、これぞ「ゆる」ではないかと思うのです。