更年期から墓場まで

子梨・更年期BBAの私見偏見吐露雑談ブログです。

kindle本『お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」 』

意識の高い自己啓発本はもう読めない。色々したらいいのは分かりますが気力も体力もついていかないのよ。更年期世代は。

やさぐれてやさぐれて、流されて流されて

昭和歌謡か。

有吉弘行さんの本をキンドルで買っていたのを思いだした。

お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」 (双葉文庫)

だらだら読んでいたら元気でました。元気、というより、

ま、いいか

という達観諦観

人生思い通りにいかないけど

ま、いいか

という感覚が大事だと思います。

ま、いいか

と思えなかったら カルト宗教 ブラック仕事 ブラック家族に

絡めとられ 不眠 鬱 ノイローゼ 不安にかられ、やがて病んでしまうからです。

しかし、そこは世知辛い世の中

そう簡単に ま、いいか

と割り切れないから人は悩むのです。苦しむのです。

有吉さんはよく知られているとおり、猿岩石のブームから一転、売れない時代が長く続き、近年毒舌タレントとして活躍している方です。

その労苦の時代から紡ぎだされた処世術、哲学はぜひおすすめしたいのです。

この本には名言が一杯ありました。

夢とか希望なんかじゃ明るくなれません。5万円の仕事のほうが確実に大事です。結局人間って夢とか希望よりも金なんだなって思います。

プライドなんか持っててもなんにも役に立たないって。

だいたい、夢とか希望とか目標とか、そんなもん持ってても意味ないですからね。

そのとおりです。

意識の高い人は、なんてことを言うんだ!と立腹されるかと思いますが、世の中の現実の中で戦い耐えてきた人ならではの言葉ですよ。

すごく分かります。涙なしには読めないです。

ええ、ええ。私も一度は漫画家デビューしてあっという間に終わった身。漫画家って年収何千万ってするんでしょう?出版社に紹介してよ!と寄ってくる家族や昔の友人、ネット上で突然親友のように声をかけてくる人。私の正体や年収が分かると、塵ひとつ残さず退場。後、病気になれば更に退場。世の中ってそんなもん、プライドなんて捨てよう。生きていくんだ、どんなことをしても。愛する人のために、自分自身のために。嫌な身内や知り合いとキッパリ縁を切り、働くんだお金を稼ごう健康になるんだ。どんな仕事でもしようと0からやり直した気持ちは今でも持ち続けていますとも。

唯一、僕がミエ張るのは、風俗だけです。

有吉さんは鬱状態=ノイローゼを”ローゼ”と名付けておられます。

彼は売れない時代、ローゼでも食べていけたのは、猿岩石時代にお金を貯めていたせいだと言います。

貯金、ほんとうに大事ですね!

何をするのにも経理とか、お金の算段が出来なければ大変ですし、反面そこが出来ていれば、いざというとき、助かる、ということがあるんです。有吉さんはそこんとこキッチリしていたんですね。いじましいセコい算段もありますが、そういうケチともいえる計算ってほんと大事ですよね。

目立たなくていいんです。ひっそり目立たないように、でもちゃんと金だけはもらっているっていうのが一番の理想の状況ですね。だから僕、窓際族とかすごく羨ましいんですよね。

そうです、そうです、その通りです!私もそう思いますよ!

炊き出しとか、分かりますよ。私、救世軍にカレー欲しさに礼拝しましたからね。

 努力するなら、仕事があるうちになんとかしといたほうがいいと思います。仕事がなくなってからじゃ遅いです。金なくなってからじゃどうしようもないです。どん底に落ちてしまったらどうあがいても無駄なんですよね。

 どうせ努力するなら、単純に金くれる人を見つけるとか、落ちてる小銭拾うとか、そっちの方向で努力したほうがいいんですよ。自分の力でなんとかしようなんて思っても意味ないです。

 ぐいぐいきますね。刺さりますね。いいお言葉ですね。

変に実力つけるよりは、人脈を作る努力をせよ、と。こういうの意識高い人にとっては邪道かもしれないけど、ほんとにそうです。

私は、この人脈ってのがホント鬼門で苦手なんですけどね。実際、飲み会には顔出した方がいいとは思います。酒飲めないのとコミュ症なので、キツいですけど。

人脈大事です。

嫌いな上司や先輩と飲みに行くこともあると思います。そこは嫌いでも、誘われたら行くべきだと思いますね。…略…「仕事だ、修行だ」と思ってりゃいいと思うんですよ。

顔は笑って適当に相槌打って、それで心の中では、「何言ってんだ、こいつ」ってバカにしてりゃいいんですよ。それでなんとなくコミュニケーションとれた気になれるんで。それでなんかのときにそいつが役に立てばもうけものだっていうぐらいで。その程度でいいと思いますよ、嫌いなヤツと付き合うのは。

ほんと、いい事ばっかり言うなあ、有吉さん。大好きだ。

これでもかと名言が溢れています。

全て失ってもやっていけるぞという自信が湧いてくるではありませんか。

「結局世の中、”運”だよな」って思うんですよ。実力じゃねーな、運だけだなって。

もちろん若くて元気よくて夢がいっぱいあってっていう人は、そういう処世術的に考えずにがむしゃらにやったらいいという理屈も分かりますが

もし もし 頑張っても頑張っても

信じても信じても 尽くしても尽くしてもダメだった

誰も信じてくれない 友達いない彼氏彼女もいない味方がいない

死にたくなった

そのときに、こういう考え方ありだよな、色々あるけど

こんなもんだ、それでも、まっいっか

て思う糸口が見える本だと思いましたよ。

生きてるだけでもうけもんだ。死んだらだめだ、布団かぶってる方がいいよ 死ぬより生きてるほうがいい 息してるだけでもさ。一時だけのことだよ。

 「生き残りの法則」とありますが、文字通り(成功のための生き残りではなく)生物としての生き残り術が書かれていると思いました。

意識高い系をぶっ飛ばす名言が続く中、ふと気が付きました。

この皮肉な達観な語り口こそが有吉節、その芸風であることは確かで。

この人のすごい所は、結果的にとはいえ、一時ダメになったけど、十何年も辛抱してお笑い芸人の世界に

踏みとどまっていた。

ということ。それこそが成功した一因、いや主たる原因だった。

だって、就職しようとしたら出来たはずですから。

結局「お笑い」という大好きな世界を捨てることができなかった。

もちろんお笑いの技術も磨かれていらしたのですが、その世界に「踏みとどまった」というのも才能であり努力なのです。

忍耐の末、彼の情熱が花開いたのだ。読み終えて、はっきり分かりました。その皮肉な文章の背後に「お笑い」への情熱が溢れていたのです。

夢はかなわないかもしれない、それで食べていけないかもしれない。しかし、どんな形でもそれに未練がましく関わっていく、居座る、それしかなかった

っていうのが一番強い。そういう

浅ましい情熱

おまえなんかもう死んでいる と自答しながら

くすぶり続けていた情熱が見事に実った有吉弘行さんの自伝なのです。

お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」 (双葉文庫)

お前なんかもう死んでいる プロ一発屋に学ぶ「生き残りの法則50」 (双葉文庫)