更年期から墓場まで

子梨・更年期BBAの私見偏見吐露雑談ブログです。

映画「ランボーFirst Blood 拝啓天皇陛下様」

すいません。明日はきっと「青の時代」でしょう…。

先月から患っている手指のかぶれ。皮膚科から貰った「プロトピック」が合ってなかったらしい。週末は悶絶。何もしないのが一番治りが早いとの結論になりました。鍼灸の人が言ってたけど、この時期は夏の疲れが出る人が多いので、そんなもんですぜ、とのことでした。

ビデオにとっておいた「ランボーFirst Blood」「拝啓天皇陛下様」

アメリカ、ハリウッドアクション・スターのスターローン。片や、邦画、寅さん 渥美清

似てないようで、共通点がある。ふたつとも、非日常の「戦争」に翻弄された兵士が主人公。

新兵さんは、かわいそうだね、 また、寝て泣くのかね

上記のセリフは「拝啓天皇陛下様」にあるラッパのメロディーにあわせて自然発生的に載せられた歌詞。戦前の日本軍で、いじめなど、初年兵の辛い軍隊生活をあらわしたものだ。

しかし、この歌詞が、暴れまわるランボーの切ない気持とぴったりくるような気がする。(ランボー2以降からは、メランコリックさは薄れ単なるアクションとなっていく。)平和な田舎町。なのにベトナムの悪夢が忘れられずPTSDに苦しめられる。安眠できないランボー。

戦争・災害・大病・犯罪など…

平和な日常の中ではなるべくあってはならない非日常。だが必ず突発的に起こり得ること。それがあまりにも強烈な体験だと抜けることが出来ない。生存能力に優れ、そうした「非常時」「非日常」に才能を発揮してしまえばなおさらのことだ。

ランボーも山田正助(ヤマショウ)も戦争が終わってしまえば、ただの乱暴な男。生活に適応できない。戦場で覚えた調達行為(農家からニワトリを盗んでくる)は、歓迎されない。

何も終わっちゃいない 俺にとって戦争は続いたままなんだ … 戦場では100万ドルの兵器を触っていたのに、ここでは駐車場の口もない。みじめだよ。大勢戦友がいたのにここには誰もいない

ランボーの最後の叫びには、もらい泣きせずにはいられない。

「非日常」から「日常」に帰ってこられないのだ。辛すぎて。

日本人たる山田は天皇陛下に手紙を描く。「戦争を終わらせないでください」と。身よりもなく、貧しいヤマショウ。食事も出来て仲間もいる軍隊。そこは息をしやすい、ようやく得た”居場所”なのだ。軍隊では戦場では「非日常」では貧富の差も学歴も関係ない。乱暴な小競り合いがあっても慣れてしまえばどうってことない。等しくガラガラポンされて、同じ釜の飯を食う友情がはぐくまれる。「貴様と俺とは同期の桜」なのだった。

拝啓天皇陛下様 陛下よあなたの最後のひとりの赤子がこの夜戦死をいたしました

赤子とは、孟子から来た言葉で、純粋な赤ん坊のような心の人を指す。「非日常」でしか生きられない人がいる。不器用で、信じ込みやすく、純粋。山田は戦地で死者を前に「天皇陛下ばんざい」と言ったかどうかに拘りを見せる。みな「おそれおおくも…」と言われたら反射神経的に足を直すという儀礼を身につけているだけだということを山田には分からない。いまわの際に忠誠を叫ばなかった人は非国民だと本気で憤る。

純な人々にとっては時に「日常」は生きずらい。ならば戦争や革命、転覆、災害・疫病などの「非日常」が再び訪れてガラガラポンが起きないかと期待してしまう。だからデモで暴れ、当事者でもないことに声を揚々とあげる。良い意味でも悪い意味でも「非日常」に適応できる純粋さは、盲心的宗教にも通じる。集団的な力を得ると、平和な日常を「非日常」にするために、明日にも世界の終わりや災害がくるかのように煽り立てる場合がある。

しかし、大部分の人々の有する、本来の「日常」。そこは純粋でないズルさを持ち合わせた人々がひしめき合ってヒエラルキーを保つ場所だ。適当に「日常」を生きる一般民衆にとっては左や右など正直どうでもよい。そうした不純でズルい民衆が純粋な人を追い詰める。「非日常」で”ヒーロー”であった彼らは用が終わると「日常」の”穢れ”として扱われる。差別され虐められドン詰まったランボーは銃とナイフを振り回し、山田は飲んだくれて轢かれてしまう。

非日常に蹂躙された純粋な人に必要なのは、美味しいごはんと、西川の布団、安心できる職場、温かい仲間や家族なんだろうな。

山田には、最後まで友人、映画の語り部たる棟本博(ムネさん)がいた。一人でも彼の身を案じる人がいるから救われる。ランボーは、最後にトラウトマン大佐がいて彼を抱きしめた。

First Blood: Original Motion Picture Soundtrack (1982 Film)

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<あの頃映画> 拝啓天皇陛下様 [DVD]

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